上野の杜を望む敷地に建つ、SRC造14階建て全60戸の賃貸集合住宅です。構造は鉄骨鉄筋コンクリート造とし、床にはPCスラブを採用するなどして、建設コストを抑えています。
首都高の高架に隣接するという立地条件のハンディを克服して、若者層をメインターゲットとした集客力のあるデザインが求められました。そこで、高架より高くなる6階から上部を片持ち構造(キャンチレバー)で2.4mオーバーハングさせています。これによって、住環境のよい上層階に床面積の大きな住戸を配置することができ、建物全体の事業収支スペックを向上させることができました。また、歩道から見ると、上階が迫り出した迫力のあるボリュームが、高架の存在感に負けないオリジナリティある外観となっています。
EVから玄関に至る共用部分を、光庭を囲む空中広場のような空間としてデザインしました。ここは自転車を置いたり(自転車が載る大きさのEVを採用しています)、ご近所と挨拶を交わしたりするようなコミュニティスペースとして位置づけています。SOHOやスモールオフィスのアプローチとしても似合う、光と風の抜ける明るい空間となっています。
基準住戸は、上層階の33m2前後の1LDKタイプと、下層階の26m2前後の1Rタイプの2種類があります。1DKタイプはLDKとベッドスペースがスキップフロアによって区切られながら、ワンルーム的にも使えるデザインです。収納は自由に動かすことができ、壁際に寄せたり、間仕切り代わりにしてプランを自由にレイアウトすることができます。