集合住宅のご案内
私たちはRC造・S造の賃貸集合住宅の設計を多く手がけています。事業企画や敷地条件に応じて、3階建てから14階建て程度まで、さまざまな規模とデザインの経験を有しています。建築設計のなかでも特に賃貸マンションの設計は、デザイン性とコストパフォーマンスの高いバランス、設計作業におけるスピード感と満足度の両立が求められます。事業性を確保しながら、オリジナリティのある価値と魅力をご提供します。
1.業務について
私たちが手がける賃貸集合住宅の事業主は、個人、法人を問わず、また既に土地をお持ちの方から、新たに土地を購入される方までさまざまです。業務方式としては、設計者と施工者が別々の設計施工分離方式になります。設計施工方式(ゼネコン等の同一会社が設計と施工をともに担う方式)とは違い、私たちは建築主の代理人として、企画・設計を行い、施工会社を選定し、着工後は客観的な立場で工事の進捗を監理します。その他に、以下のような多岐にわたる業務を関係会社と協力しながら行います。
主な業務内容
- ・敷地調査(法規条件、地盤調査等)
- ・企画ボリュームプランの作成
- ・事業収支計画書の作成
- ・デザインプレゼンテーション(パース作成等)
- ・基本設計図面、実施設計図面の作成
- ・建築確認申請業務および各種役所協議
- ・各種補助金および認定申請
- ・施工会社の紹介および選定
- ・工事費見積もり金額のチェックと調整
- ・建設にともなう近隣説明
- ・施工図面チェックおよび施工現場監理
- ・不動産会社への情報提供などテナント募集への協力
- ・管理会社への情報提供など管理運営への協力
- ・竣工後のリフォームおよびアフターメンテナンスの対応
※地盤調査、パース作成等は専門業者をご紹介します。
2.費用について
賃貸集合住宅の建築に際しては、土地取得費、工事費などのほかに設計監理費用、税金・各種調査費用・手数料などの諸費用が必要です。弊社は設計監理契約に基づき設計監理料をいただくことになりますが、金額については計画の規模や難易度によって変動するため、計画の方向性が定まった段階で見積もりをご提示します。
3.建築プロジェクトの流れ
1 お問合せ
敷地資料やイメージ写真などを見せていただき、ご要望をお伺いします。
弊社の設計の考え方、プロジェクト全体の流れなどをご説明します。
2 企画提案
敷地調査(関連法規等)に基づき、建築可能なボリュームプランをご提案します。
事業性やご要望などを考慮し、提案内容を幾度か修正することもあります。
敷地について必要な情報が不足している場合は、測量、地盤調査などを依頼します。
3 設計監理契約(第1回設計監理料お支払い)
企画の方向性(建物規模、概要等)が定まった段階で、設計監理契約を締結させていただきます。
設計監理契約は、契約金額と予定工期を記し、契約約款を添付します。
通常の場合、設計監理料は3回に分けてお支払いいただきますが、契約時に第1回のお支払い(総額の33%)をお願いしています。
4 基本設計
詳細な間取りプランやデザインテイストなどをご相談しながら決定し、基本設計図面を作成します。
5 実施設計、建築確認申請、役所協議
実際に工事を行うための詳細図面として、意匠だけでなく構造計算や設備設計に基づく図面も作成します。
また、建築確認のための申請図面と書類の作成、緑化・景観・省エネルギーなどの役所協議と資料の作成を行います。
6 工事費相見積もり、施工会社選定
実施設計図面を基に、数社の施工会社に工事費見積もりを依頼します。
施工会社の選定は、金額だけを決定理由とするのではなく、実績や工事体制なども含めて総合的に判断する必要があります。
見積書は内訳や単価に誤りがないか精査しますが、事業予算をオーバーしている場合は、計画内容を見直す場合もあります。
7 確認済証の交付(第2回設計監理料お支払い、総額の33%)、近隣説明
施工会社が決定し、確認済証が交付されたら、着工準備に取りかかります。
中高層建築物の場合には、着工前に近隣住民に対する計画内容の説明が必要になります。
8 着工、工事監理
設計者の立会いのもと施工会社と工事請負契約を締結していただき、地鎮祭を行ってから、着工に至ります。
杭工事、基礎工事、躯体工事、サッシ工事、内装工事、外構工事と進んでいきます。
工事監理とは、図面通りに適正に施工されているか、工程に遅れがないかどうかなどのチェックと是正指示、またフローリングやタイルなどの素材の実物サンプルによる確認、追加変更工事への対応などが含まれます。審査機関や役所による現場検査への対応も行います。
9 検査済証の交付、竣工、引き渡し(第3回設計監理料お支払い、総額の34%)
竣工が近づいたら、入居者募集や建物登記のための情報提供を行います。
施工会社、監理者、審査機関、建築主による完了検査を経て、竣工、引き渡しに至ります。
引き渡し時には、鍵(マスターキーを含む)と各種取扱説明書などが手渡され、そののち竣工図面、竣工写真も作成します。
10 点検、アフターメンテナンス
竣工後に不具合が生じた場合には、施工会社と協力して対応します。
大規模修繕、リフォームなど、長期的な視野に立ったご相談にも対応します。